🔧 そろばん継手とは?
そろばん継手(アバカス継手とも呼ばれる)は、主にステンレス鋼管や建築銅管の配管接続に使われるメカニカル継手です。火を使わずに施工できる「無火気工法」が特徴で、改修工事や新設配管の両方で広く利用されています。
ステンレスTPDのパイプに主に利用されますがナイスジョイントやKKベストとは違い管を拡管する必要がないため拡管機が不要です
✅ 特長まとめ【なぜそろばん継手が選ばれる?】
特長 | 内容 |
---|---|
高い信頼性 | 特許取得済の「そろばん構造」で金属の密着性を最大限に活かした漏れ防止構造 |
施工が簡単でミスが少ない | 拡管+ナット締付けで確実に接続。トルク管理不要・施工ミスのリスクを軽減 |
目視確認機能で安心 | インジケータスリットで締付状態が目視で確認できる |
優れた耐圧・耐熱・耐食性能 | 高品質なSUS管との組み合わせで耐久性に優れる(使用圧力1.6MPaまで) |
工具がいらない | ステン管(TPD)にそのまま接続 |
日本全国の現場で採用実績多数 | 公共施設、病院、商業施設、集合住宅など、多彩な施工実績 |
🔍 そろばん構造って何がすごいの?特徴
特徴
- 高い抜け止め性能
継手内部の「そろばん玉」(アバカスリング)がパイプにしっかりと食い込むことで、管の抜けを防止します。 - 優れたシール性
ゴムパッキン(Oリング)やスペーサーが組み合わされており、水漏れやガス漏れを防ぎます。 - 特殊工具不要
基本的にパイプレンチなど一般的な工具のみで施工可能。特殊な拡管機や溶接は不要です。 - 施工ミスの防止
インジケーター(目視確認部)があり、締め付け完了が一目で分かるため、締め忘れやトルク不足などの施工ミスを防げます。 - 改修工事にも最適
火を使わないため、既設設備のリニューアルや狭所での作業にも適しています
構造
部品名 | 役割 |
そろばん玉(アバカスリング) | パイプに食い込み抜け防止 |
Oリング | シール性を確保し漏れを防止 |
リテーナ | 締め付けを保持し、インジケーターを内蔵 |
ナット | 締め付け用 |
スペーサー | 部品間の適切な位置決め |
パイプグリップ | パイプをしっかり保持 |
🔧 施工手順(簡易まとめ)
- パイプの切断・面取り
パイプを直角に切断し、内外面を面取りします。 - マーキング
専用ゲージで差し込み長さをマーキングします。 - 差し込み
パイプを継手本体に、マーキングが隠れるまでしっかり差し込みます。 - リテーナ手締め
リテーナを手で仮締めし、ナットをパイプレンチで締め込みます。インジケーターが見えなくなれば締め付け完了です。 - 施工確認
インジケーターで締め付け状態を目視確認します。
🔸施工時間はわずか数分。作業者の熟練度に左右されにくいのが大きな利点。
💡 使用可能な配管サイズ・ラインアップ
- 対応管種:SUS304 TP-D など 銅管用リテーナーを使用することによって建築用銅管にも対応
- サイズ:13A~50Aまでラインアップ
- 継手種類:エルボ、チーズ、ソケット、バルブソケット、アダプター類など
➡ 現場のニーズに応じて柔軟に選択できます。
🚧 主な用途
- 給水・給湯配管
- 冷温水配管
- 冷媒配管(新冷媒対応品もあり)
- 改修工事やリニューアル工事
➡ 特に耐久性と施工性のバランスを求める現場で多く採用されています。
📌 まとめ:そろばん継手
- 火気不要の安全施工
火を使わない工法のため、リニューアル工事や改修工事でも安心して作業できます。 - 特殊工具不要・簡単施工
パイプレンチなど一般的な工具のみで施工可能。電源や専用工具が不要で、作業が容易です。 - スピード施工・作業時間短縮
ナットを締めるだけで接合でき、従来工法と比べて作業時間が大幅に短縮されます。 - 高い抜け止め性能
そろばん玉(アバカスリング)が管にしっかり食い込み、抜けやすい配管でも高い保持力を発揮します。 - 優れたシール性・耐久性
フッ素系Oリングや高耐塩素性ゴムを採用しており、長期間にわたり漏れや劣化に強い構造です。 - 施工ミスの発見が容易
インジケーターや水圧試験により、ナットの締め忘れなどの施工ミスを100%発見可能です。 - 配管カバー対応・省スペース
従来品よりスリムな設計で、配管カバーへの納まりも良くなっています。 - 耐曲げ性能・管路保全
耐曲げ性が高く、管路の信頼性を向上させます。 - 方向調整が容易
施工時に方向調整が自在で、ユニット配管や複雑な配管にも対応可能です。 - 長寿命
低圧縮永久歪のゴムや耐食素材を使用し、長期間安定した性能を維持します。
これらのメリットにより、そろばん継手は新設・改修を問わず幅広い配管工事で高い評価を得ています。
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