【冷媒用銅管とは?】種類・サイズ・加工・施工のポイントを徹底解説!

管類
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空調設備に欠かせない配管資材といえば「冷媒用銅管」です。エアコンや冷凍機の冷媒(R32、R410Aなど)を安全かつ効率的に循環させるために使われる重要な部材です。

この記事では、冷媒用銅管の基本的な知識から、種類、サイズ、加工方法、施工のポイントまでをわかりやすく解説します。これから空調工事を学ぶ人や、現場での選定ミスを防ぎたい施工者の方に役立つ内容になっています。

冷媒用銅管とは?

冷媒用銅管とは、エアコンや冷凍機などの空調機器において、冷媒ガスを運ぶための配管です。

室内機と室外機を接続する「冷媒配管」として使用され、冷暖房の熱交換を成立させる重要な役割を担っています。

冷媒配管の仕組み

空調機では、冷媒が以下のサイクルを繰り返します。

  1. 室内で蒸発 → 熱を吸収
  2. 室外で凝縮 → 熱を放出

このとき、冷媒が通るのが「冷媒用銅管」です。


なぜ冷媒配管に銅管が使われるのか?

冷媒配管には様々な素材が考えられますが、実際には銅管がほぼ標準です。

その理由は以下の通りです。

① 加工性が非常に高い

銅は柔らかく、曲げ加工・拡管・ろう付けが容易です。
現場施工において大きなメリットになります。

② 気密性が高い

冷媒は高圧ガスのため、漏れが許されません。
銅管は継手接合(ろう付け)によって高い気密性を確保できます。

③ 耐食性に優れる

長期間使用しても腐食しにくく、安定した性能を維持できます。

④ 熱伝導率が高い

熱の移動効率が高く、空調機器の性能向上に貢献します。


建築用銅管との違い

冷媒用銅管と建築用銅管は絶対に混同してはいけません
最大の違いは「用途」と「規格」です。

比較表

項目建築用銅管冷媒用銅管
用途給水・給湯冷媒ガス
規格JIS H3300JIS B 8607
肉厚厚い薄い(高精度)
被覆基本なし断熱材付きが主流
サイズ表記ミリ・インチインチ・分(ぶ)
形状直管が多いコイル(軟質)が多い

冷媒用銅管の種類

冷媒用銅管は主に以下の2種類に分かれます。

① 裸銅管(なまし銅管)

断熱材が付いていない銅管です。

  • 主に機械室や屋内配管
  • 現場で保温施工が必要

② 被覆銅管(ペアコイル)

最も一般的に使用されるタイプです。

特徴:

  • 断熱材(発泡ポリエチレンなど)付き
  • 液管・ガス管がセット(ペア)
  • 施工性が高い

👉 一般住宅のエアコン工事はほぼこれ

  • 2分3分 (6.35mm×9.52mm) – PC-2320等
    • 用途: 家庭用ルームエアコン(主に6畳〜14畳程度)のほぼ全てに適合する、最も一般的なサイズ。
  • 2分4分 (6.35mm×12.70mm) – PC-2420等
    • 用途: 主に14畳〜20畳以上の大型ルームエアコンや、能力の高いエアコンに使用されます。

3分5分 (9.52mm×15.88mm) / 3分6分以上

  • 用途: 業務用エアコンや、非常に能力の大きい家庭用エアコン。

被覆銅管の役割

冷媒用銅管にはなぜ断熱材が必要なのでしょうか?

理由① 結露防止

冷媒配管は温度差が大きいため、結露が発生しやすいです。
断熱材により水滴発生を防ぎます。

理由② 熱損失防止

断熱により、冷媒の温度を維持します。
→ エアコン効率UP

理由③ 凍結防止

低温冷媒による凍結を防ぎます。


サイズと規格

冷媒用銅管は独特の表記が使われます。

代表的なサイズ

分(ぶ)インチ用途例
2分1/4小径(液管)
3分3/8一般住宅
4分1/2中型機
5分5/8大型
6分3/4業務用

👉 「2分3分」などの呼び方が現場用語


加工方法と工具

銅管の接続にはフレア加工またはろう付けが用いられます。

1. フレア加工

  • 銅管の先端をラッパ状に広げ、ナットで接続
  • 室内機と室外機の接続に多用
  • 専用の「フレアツール」が必要

2. ろう付け

  • 専用バーナーとろう材を使用して金属同士を接合
  • 業務用エアコンや長距離配管に適する
  • 熟練技術が必要で、資格を要する場合あり

施工時の注意点

✅ 曲げ加工は慎重に

銅管は曲げやすい反面、潰れや折れに注意が必要。ベンダーなどの専用工具を使用することで、美しく、冷媒流量を確保したまま曲げることができます。

✅ 冷媒漏れのチェック

施工後は必ず気密試験(窒素加圧)とリークチェックを実施。施工ミスを未然に防ぎ、信頼性の高い配管を実現します。

✅ 被覆材の破損に注意

被覆銅管を使用する場合、保温材の破れや押しつぶしがあると、結露や熱損失の原因となります。取扱時には丁寧に扱いましょう。


よくある質問(Q&A)

Q. 冷媒用銅管は水道用と何が違う? → 冷媒用は無酸素銅(脱酸処理)で耐圧性が高く、冷媒漏れを防ぐ仕様になっています。水道用銅管(C1220以外)は用途が異なります。

Q. フレアナットは再利用できる? → 基本的には再利用NGです。ナットの摩耗やパッキンの劣化により漏れが発生しやすくなるため、新品を使うのが望ましいです。

代表的なメーカー

冷媒用銅管は以下のメーカーが有名です。

  • 因幡電工
  • 住友軽金属
  • 古河電工

👉 特に因幡電工の被覆銅管は施工現場で定番です。


まとめ

冷媒用銅管は、空調設備において非常に重要な役割を果たす資材です。種類やサイズの理解、正しい加工と施工を行うことで、機器の性能を最大限に発揮させ、冷媒漏れなどのトラブルも防止できます。

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