はじめに
こんにちは。
自分は管材業界の代理店営業として10年以上、施工業者・設備会社を中心にルート営業を続けてきました。
管材はほぼ性能に大差なく価格が安い方が選ばれるのが通例です 仕入れ交渉して価格交渉し、客先に安く商材を提供するのが基本です
それでも、現場への納品や見積対応を行う中で、「価格だけで勝負していたらキリがない」と痛感してきました。
この記事では、同じ商品でも“この店から買いたい”と思われるルート営業になるために必要な考え方と行動を、現場目線で解説していきます。
なぜ管材業界は“価格勝負”になりやすいのか?
塩ビ管、ライニング鋼管、バルブ類……
基本的にどの販売店も同じメーカーの商品を扱っています。規格もJISで統一されており、品質に差がない=価格が重視されやすいのが実情です。
実際、こんなことを言われた経験もあります。
「同じVP100なら、どこから買っても一緒だから安い方がいいよ」
営業としてはツラい言葉ですが、これは仕方のないことでもあります。
だからこそ、価格以外の「付加価値」をどう提供するかが、ルート営業の腕の見せどころなのです。
選ばれる代理店営業になるには?〜自分の実体験から〜
① 「納期最優先」の現場に寄り添う
現場では「今すぐ欲しい!」という声が本当に多いです。
- 明日急遽工事が増えた
- 既設配管のサイズが違った
- 前の工程が早く終わったから、急遽搬入を前倒しに
こうした**“イレギュラー”に柔軟に対応できるか**で、価格以上の信頼を得られます。
私自身、通常の午前便では間に合わない状況で、トラックをチャーターして納品したことがあります。多少コストがかかっても、「あの時助かったからまた頼むよ」と言ってくれるお客様は多いです。
② 現場の「ちょっとした困りごと」に気づく
ルート営業だからこそ、日々の積み重ねが価値になります。
- 納品位置を指定通りに配置しておく
- 梱包をバラして現場で使いやすい状態にしておく
- 間違いが起きやすい品番は再確認する
このような小さな気配りが、長期的な信頼に直結します。
「おたくは丁寧だから頼みやすいんだよ」と言われたときは、本当に嬉しかったです。
③ あえて価格を下げない提案をすることもある
全てを値引きで対応していては、営業として成長できません。
私が心がけているのは、「なぜこの価格なのか」まできちんと説明することです。
- 納品タイミングや回数の柔軟対応
- 品番や数量の事前チェックでミス削減
- トラブル時の即対応体制(メーカーとの連携など)
こうした**“価格に含まれるサービス”を伝えることで、「ただ安いだけの業者」と差別化できます。
ルート営業に向いている人とは?
- 細かいことに気づける人
- 「困ってる人を助けたい」と思える人
- 地道な信頼構築をコツコツ続けられる人
華やかさはないかもしれませんが、**信頼されるルート営業は“現場にとって欠かせない存在”**です。
特に建設現場では、営業が信頼できるかどうかで現場全体の流れが変わることもあります。
まとめ:選ばれる営業になるには「+α」が必要
管材は、どこでも同じものが手に入る。
でも、「どこでもいいわけじゃない」と思ってもらえるには、営業の工夫と気配りが欠かせません。
- 急な納品への対応力
- 現場との連携と理解
- 価格に見合う価値の提供
この3つを大切にすることで、私はこれまで値段だけで判断されずに選ばれてきました。
今後も、現場や業者さんのリアルな声をもとに、管材営業の知識やノウハウをブログで発信していきます。
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