【サイズ別】塩ビVPパイプとは?40〜200の用途と選び方を解説

管類
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塩ビVPパイプは、配管材料のなかでもっとも身近な資材のひとつです。ただし「VP」と一口に言っても呼び径13から300まで幅があり、サイズが変わると使われる現場もまるごと入れ替わります。呼び径40なら散水栓まわりや農業用の潅水、呼び径200になると導水や工場用水の幹線と、同じ名前の管でありながら役割は別物です。そこで本記事では呼び径40・50・65・75・100・125・150・200の8サイズに絞り、寸法と重量、具体的な用途、買うときに見るべき点までをまとめて整理しました。VUパイプとの違いや施工上の注意点も押さえていくので、サイズ選びで迷ったときの早見表として使ってください。

この記事でわかること
  • 呼び径40〜200のVPパイプの寸法・重量が一覧でわかる
  • サイズごとに「どの現場で使われるのか」が具体例でわかる
  • VPパイプとVUパイプを取り違えないための判断軸がわかる
  • 定尺4mと短尺、搬入条件など購入時のチェックポイントがわかる
  • TS接合と熱伸縮で失敗しないための施工ポイントがわかる
  1. 塩ビVPパイプの基礎知識
    1. VPパイプとは「厚肉」の圧力配管用塩ビ管
    2. JIS K 6741とJIS K 6742の2つの規格
    3. 使用温度と使用圧力の目安
    4. VPが選ばれる理由と弱点
  2. VPパイプとVUパイプの違い
    1. 外径は同じで肉厚だけが違う
    2. 耐圧性能の差が用途を分ける
    3. 組み合わせる継手が違う
    4. 価格と重量はおよそ2倍
  3. VPパイプのサイズ一覧表
    1. 呼び径40〜200の寸法・重量一覧
    2. 呼び径と外径が一致しない理由
    3. 4m1本の重量と搬入の目安
  4. 呼び径40・50の用途と商品
    1. 呼び径40(外径48mm)の用途
    2. 呼び径40の商品紹介
    3. 呼び径50(外径60mm)の用途
    4. 呼び径50の商品紹介
  5. 呼び径65・75の用途と商品
    1. 呼び径65(外径76mm)の用途
    2. 呼び径65の商品紹介
    3. 呼び径75(外径89mm)の用途
    4. 呼び径75の商品紹介
  6. 呼び径100・125の用途と商品
    1. 呼び径100(外径114mm)の用途
    2. 呼び径100の商品紹介
    3. 呼び径125(外径140mm)の用途
    4. 呼び径125の商品紹介
  7. 呼び径150・200の用途と商品
    1. 呼び径150(外径165mm)の用途
    2. 呼び径150の商品紹介
    3. 呼び径200(外径216mm)の用途
    4. 呼び径200の商品紹介
  8. VPパイプの施工で注意すること
    1. 切断は直角に、面取りは必須
    2. TS接合は奥まで押し込まない
    3. 熱による伸縮を見込んでおく
    4. 直射日光と低温への対策
  9. 塩ビVPパイプのよくある質問
    1. VP管に給湯を流してもいいですか
    2. VP管を排水に使っても問題ありませんか
    3. VPとHIVPはどちらを選ぶべきですか
    4. 呼び径から外径を知る方法はありますか
    5. 1mや2mの短尺はどこで買えますか
  10. まとめ
    1. サイズ選びの要点
    2. 規格と施工の要点
    3. あわせて読みたい記事

塩ビVPパイプの基礎知識

VPパイプという呼び名は現場に完全に定着していますが、正式な名称は硬質ポリ塩化ビニル管です。JISで寸法と性能が細かく定められた工業製品であり、同じ塩ビ管のなかでVPが担っているのは「圧力がかかる流体を運ぶ」という役割です。ここがVUとの決定的な分かれ目になります。まずはVPがどの規格に支えられた管なのか、どこまでの温度と圧力に耐えられるのかを押さえておきましょう。この土台がわかっていれば、サイズ選びの判断も一気に速くなります。

VPパイプとは「厚肉」の圧力配管用塩ビ管

VPパイプの最大の特徴は、同じ呼び径のVUパイプよりも肉厚が厚く作られている点にあります。たとえば呼び径40ならVPの肉厚は3.6mmで、VUは1.8mm。呼び径100ならVPが6.6mmに対してVUは3.1mmと、おおよそ2倍の厚みが確保されています。

この厚みがそのまま内圧に耐える強度になり、給水や圧送といった圧力配管に使えるかどうかを決めています。色はグレー(灰色)で、見た目だけではVUと区別がつきません。塩ビ管の種類全体を整理したい場合は塩ビ管 VU・VP・HIVP・HTVPの解説もあわせて参照してください。

JIS K 6741とJIS K 6742の2つの規格

項目JIS K 6741JIS K 6742
区分一般流体輸送用水道用
規定される管種VP・VUVP・HIVP
呼び径の範囲(VP)13〜30013〜150
最高使用圧力(VP)1.0MPa0.75MPa
鉛などの浸出試験なしあり
VPに関わる2つのJIS規格の違い

注目すべきは浸出試験の有無です。水道用のJIS K 6742適合品は、飲料水に有害物質が溶け出さないことを確認する試験をクリアしています。つまり飲み水が通る給水配管に、JIS K 6741の一般用VPを使ってはいけません。ホームセンターやネット通販で売られている「VPパイプ」は一般用が多数を占めるため、用途を取り違えないよう注意しましょう。

「VP」と書かれた管には、実は2つの異なるJIS規格が存在します。一般流体輸送用を定めたJIS K 6741と、水道用を定めたJIS K 6742です。同じVPという記号を使っていても、想定している用途と試験項目が違います。

使用温度と使用圧力の目安

JIS K 6741のVPは、使用温度5〜60℃、常温での最高使用圧力1.0MPaが目安とされています。ただし塩ビは温度が上がると強度が落ちる樹脂なので、高温側では許容できる圧力も下がっていきます。給湯のように60℃を超える流体を流す配管にVPは使えません。給湯側には連続使用85℃程度まで対応する耐熱性のHTVPを選ぶことになります。

使用圧力・使用温度の表記がゆれる理由

資料によってVPの条件が「1.0MPa・5〜60℃」と書かれていたり「0.75MPa以下・5〜35℃」と書かれていたりします。前者はJIS K 6741という材料規格としての上限値、後者は飲用水の給水配管として安全側に運用するための実務値です。数字が食い違っていても矛盾ではありません。どちらの立場の資料かを確認してから採用してください。

VPが選ばれる理由と弱点

VPが長年主役を張ってきた理由は3つに集約できます。1つ目は軽さで、呼び径100でも1mあたり3.4kg程度しかありません。2つ目は錆びないことに加え、酸にもアルカリにも強い耐薬品性を備えている点です。3つ目は接着剤を塗って差し込むだけで接合できる施工性と、材料そのものの安さです。

一方で弱点もはっきりしています。まず衝撃に弱く、とくに気温が低いときは割れやすい樹脂です。紫外線を長期間受け続けると表面が劣化し、直射日光が当たる側と裏側の温度差で反りが出ることもあります。さらに熱による伸縮量も金属より大きいため、長い直管区間では逃げを考えておきたいところです。

VPパイプとVUパイプの違い

現場でもっとも多い取り違えが、VPとVUの混同です。どちらもグレーで、しかも同じ呼び径なら外径まで一致します。置いてある状態では札や刻印を見ないかぎり判別できません。それでいて使える用途はまったく別物なので、違いは明確に頭に入れておきたいところです。ここでは肉厚・耐圧・継手・コストという4つの軸から整理していきましょう。VU側の詳細は塩ビVUパイプの解説記事をご覧ください。

外径は同じで肉厚だけが違う

VPとVUは、同じ呼び径であれば外径が完全に一致します。違うのは肉厚だけです。外径を揃えているからこそ、サドルやバンド、支持金具などの外側から掴む部材を共通で使えます。

呼び径外径VP肉厚VU肉厚
4048.0mm3.6mm1.8mm
5060.0mm4.1mm1.8mm
6576.0mm4.1mm2.2mm
7589.0mm5.5mm2.7mm
100114.0mm6.6mm3.1mm
125140.0mm7.0mm4.1mm
150165.0mm8.9mm5.1mm
200216.0mm10.3mm5.5mm
VPとVUの肉厚比較(JIS K 6741/厚さの最小寸法)

耐圧性能の差が用途を分ける

VPは最高使用圧力1.0MPaの圧力配管用、VUは無圧の排水・通気用という位置づけです。したがって給水や圧送、ポンプの吐出側のように内圧がかかる配管にVUを使うことはできません。逆に無圧で流れる排水にVPを使うのは性能的には問題ありませんが、必要以上の肉厚を買っていることになります。

新人

外径が同じなら、排水にVPを使っても問題ないってことですよね?

先輩

流れるという意味ではな。でも継手の受口が別物だし、材料費も倍近い。「流れるか」じゃなく「図面がどちらで積算されているか」で決めるんだよ。

組み合わせる継手が違う

VPには主にTS継手を組み合わせます。受口がテーパ状になっていて、接着剤による塩ビの膨潤と弾力を利用して水密性を確保する仕組みです。給水用途ならHITS継手や水道用TS継手を選びます。

一方、排水・通気にはDV継手、VU管にはVU継手という専用品があり、受口の深さや内側の形状がTS継手とは異なります。見た目が似ていても互換ではないため、管と継手は必ず同じ系統で揃えてください。VU継手の解説記事で各形状の違いを確認できます。

価格と重量はおよそ2倍

肉厚が倍なら、使われている樹脂の量もほぼ倍です。呼び径100のVPは1mあたり3.409kgですが、VUは1.737kgしかありません。材料費も重量に連動するため、VPはVUの2倍近い単価になります。だからこそ外径が同じVPとVUは、札と刻印でしか見分けられません。発注ミスや積み間違いが起きやすいので、荷受けの段階で管種を声に出して確認する習慣をつけると安全です。

VPパイプのサイズ一覧表

ここからが本題のサイズ編です。呼び径40から200までの寸法と重量を一覧にまとめました。VPを選ぶときに必要な数字は、外径・肉厚・近似内径・重量の4つです。外径は継手やバンドを合わせるため、近似内径は流量を見るため、重量は搬入計画を立てるために使います。呼び径だけ覚えていても現場では足りないので、この表はブックマークしておくと役に立ちます。

呼び径40〜200の寸法・重量一覧

呼び径外径肉厚(最小)近似内径参考質量4m1本
4048.0mm3.6mm約40mm0.791kg/m約3.2kg
5060.0mm4.1mm約51mm1.122kg/m約4.5kg
6576.0mm4.1mm約67mm1.445kg/m約5.8kg
7589.0mm5.5mm約77mm2.202kg/m約8.8kg
100114.0mm6.6mm約100mm3.409kg/m約13.6kg
125140.0mm7.0mm約125mm4.464kg/m約17.9kg
150165.0mm8.9mm約146mm6.701kg/m約26.8kg
200216.0mm10.3mm約194mm10.129kg/m約40.5kg
VPパイプ(JIS K 6741)の寸法と参考質量。標準長さはいずれも4000mm

呼び径と外径が一致しない理由

表を見ると、呼び径40の外径が48mm、呼び径100の外径が114mmと、呼び径の数字とは一致していません。ここでつまずく方が非常に多いポイントです。呼び径は外径でも内径でもなく、管をまとめて呼ぶための番号だと理解してください。

とはいえ近似内径を見ると、呼び径40は約40mm、呼び径100は約100mm、呼び径125は約125mmと、呼び径に近い値になっています。VPは肉厚が厚いぶん、内径が呼び径に寄るという関係です。VUでは肉厚が薄いので内径が呼び径より大きくなり、この関係が崩れます。配管サイズの考え方全般は配管サイズの基本知識でも解説しています。

4m1本の重量と搬入の目安

VPの標準長さは4000mm、つまり定尺4mです。表の右端に4m1本あたりの重量を入れておきました。呼び径100までは1人で持てますが、呼び径150で約27kg、呼び径200では約40kgになり、2人以上での取り回しが前提になります。

長さ4mが通るかを先に確認

重量より先に問題になるのが長さです。定尺4mはエレベーターや階段、マンションの共用廊下を曲がれないことがあります。搬入経路が狭い現場では、2mや1mの短尺品を手配するか、現場に入る前に切り分ける段取りを組んでおきましょう。

呼び径40・50の用途と商品

呼び径40と50は、VPのなかでもっとも流通量が多く、継手の品揃えも充実している常用サイズです。住宅設備から農業、工場の補助配管、さらにはDIYまで幅広く登場します。この2サイズを押さえておけば、日常的な配管の大半はカバーできるでしょう。逆に言えば使われ方が多岐にわたるため、何に使うのかを明確にしてから選ばないと、規格違いの管を買ってしまうサイズでもあります。

呼び径40(外径48mm)の用途

呼び径40は近似内径が約40mm、肉厚3.6mmのサイズです。住宅まわりでは散水栓や立水栓への枝管、屋外水道の取り回しに使われます。井戸ポンプの吸込側・吐出側、池やビオトープのろ過配管といった小規模な圧送用途も定番です。

農業分野では潅水チューブへ分岐する手前の幹線に、設備分野ではエコキュートやエコジョーズのドレン排水、洗濯機防水パンまわりの露出配管に採用されます。棚や骨組み、水槽台といったDIY用途でもっとも選ばれるサイズでもあり、肉厚があるため構造材として扱いやすいのが理由です。

呼び径40の商品紹介

呼び径40は短尺品の流通がもっとも豊富なサイズです。1m品なら宅配便で届くため、少量だけ必要なときや補修用のストックとして扱いやすいでしょう。TS継手の在庫も厚いので、継手と同時に揃えておくと作業が止まりません。

呼び径50(外径60mm)の用途

呼び径50は近似内径が約51mm、肉厚4.1mmです。台所や浴室の排水横枝管をピット内や露出で組むとき、強度が欲しい箇所に選ばれます。空調ドレンの主管、小便器の排水、ポンプの吸込側といった設備配管でも定番サイズです。

そのほか浴場やプールの循環配管、洗車場や工場の洗浄水ライン、小規模な雨水立て管、水槽のオーバーフロー配管にも使われます。呼び径50はVUと迷う場面が最も多いサイズなので、圧力がかかるかどうかで判断してください。

呼び径50の商品紹介

呼び径50も1m・2m・4mと長さの選択肢が揃っています。注意したいのは同じ「VP50」という表記でも一般用と水道用が混在していることです。商品ページでJIS K 6741とJIS K 6742のどちらなのかを必ず確認してから購入しましょう。

呼び径65・75の用途と商品

呼び径65と75は、小口径と大口径のあいだをつなぐ中間サイズです。住宅単体ではあまり出番がなく、集合住宅や小規模な施設、農業用水の幹線あたりから登場しはじめます。この2サイズには流通量に大きな差があり、その理由は肉厚の表を見ると見えてきます。手配のしやすさまで含めて把握しておくと、設計段階での判断を誤りません。

呼び径65(外径76mm)の用途

呼び径65は近似内径が約67mm、肉厚は4.1mmです。中規模建物の給水立て管や圧送ライン、工場の冷却水・薬液配管、農業用スプリンクラーの幹線などに使われます。立体駐車場の散水設備といった特殊な用途でも見かけるサイズです。

呼び径65が在庫薄になりやすい理由

一覧表を見ると、呼び径65の肉厚は4.1mmで呼び径50と同じ値です。外径は60mmから76mmへ大きくなるのに肉厚は変わらないため、相対的に薄い構成になっています。加えて50と75に挟まれて需要が分散するため、流通量が少なく在庫を置かない販売店もあります。納期に余裕がない現場では、50か75に寄せる判断も検討してください。

呼び径65の商品紹介

呼び径65は4mの定尺のみ、あるいは取り寄せ扱いになっているケースが目立ちます。短尺が欲しい場合はカット販売に対応した店を探すほうが早いでしょう。発注前に納期を必ず確認したいサイズです。

呼び径75(外径89mm)の用途

呼び径75は近似内径が約77mm、肉厚が5.5mmへ一段上がります。排水横主管や雨水立て管、集合住宅の通気管など、建物の骨格となる配管に使われるサイズです。ポンプの吐出側、農業用水の幹線、池の循環配管でも主力になります。

肉厚5.5mmという厚みは強度面で余裕があり、露出配管や浅い埋設でも安心して使えます。外部からの衝撃や土圧を受ける位置で、あえてVUではなくVPを選ぶ判断がしやすいのもこのサイズからです。

呼び径75の商品紹介

呼び径75は4m1本で約8.8kgあり、2m品までなら宅配便で受け取れることが多いサイズです。4m定尺は運送便扱いになり、送料と受け取り時間の指定条件が変わります。購入前に配送区分を見ておくと、荷受けの段取りがスムーズです。

呼び径100・125の用途と商品

呼び径100は大口径VPのなかでもっとも流通量が多く、建物の排水主管や敷地排水の基準サイズとして扱われます。続く呼び径125は、100では容量が足りないときの一段上という位置づけです。この2サイズは断面積の差が大きく、口径を上げたときに流せる量がどれだけ増えるのかを理解しておくと、過大設計も過小設計も避けられます。

呼び径100(外径114mm)の用途

呼び径100は近似内径がちょうど約100mm、肉厚6.6mmです。排水横主管や敷地排水管の最小径クラスとして広く使われ、大便器系統の排水、雨水排水、浄化槽まわりの配管が代表例です。ポンプによる圧送ラインや工場排水でも主力になります。

基礎や擁壁を貫通させるさや管・スリーブとしての使い方も定番です。肉厚があるためコンクリート打設時の変形に強く、浅い埋設で車両荷重がかかる位置でもVUではなくVPを選ぶ判断がなされます。

呼び径100の商品紹介

呼び径100は1m・2mの短尺品が充実しており、補修やスリーブ用に少量だけ買いやすいサイズです。一方で4m定尺は長さの制約から個人宅への配送を受け付けない販売店もあります。配送先の条件を先に確認しておきましょう。

呼び径125(外径140mm)の用途

呼び径125は近似内径が約125mm、肉厚7.0mmです。中規模建物の排水主管、雨水排水、工場の冷却水や排水、ポンプ圧送、農業用水の幹線といった場面で使われます。

注目したいのは肉厚の伸びです。呼び径100の6.6mmから7.0mmへ、わずか0.4mmしか増えていません。それでいて内径は約100mmから約125mmへ広がるため、断面積は約1.5倍に増えて流せる量が大きく変わります。容量不足が懸念されるラインでは、100を2系統にするより125を1本通すほうが収まりが良いケースもあるでしょう。

呼び径125の商品紹介

呼び径125は100や150に比べてネット上の流通が細く、短尺品の選択肢も限られます。本数まとめのセット販売が中心になりやすいので、必要量を事前に算出しておくと無駄が出ません。取り寄せになる前提でスケジュールを引いておくと安心です。

呼び径150・200の用途と商品

呼び径150と200は、VPの大口径帯です。ここまで来ると建物内の配管よりも、敷地全体や施設単位の水を扱う役割に変わります。扱い方も別物で、4m1本の重量は27kgから40kgに達し、1人で持ち運べる範囲を完全に超えてしまう重さです。搬入方法と保管場所まで含めて計画しないと、現場に届いてから手が止まります。

呼び径150(外径165mm)の用途

呼び径150は近似内径が約146mm、肉厚8.9mmです。大規模建物の排水主管、敷地内の雨水排水、ポンプによる圧送や導水、農業・工業用水の幹線に使われます。浄化槽の流入管や放流管、大きな貫通部のさや管としても登場します。

肉厚8.9mmという数字は、呼び径125の7.0mmから大きく跳ね上がった値です。土被りが浅い埋設や、重機が走る動線の下を通す区間でも採用できる強度を確保しています。

呼び径150の商品紹介

呼び径150は4m1本で約27kgあり、送料が本体価格に近づくこともあります。2人作業が前提になるため、荷受けの人員も確保しておきましょう。短尺のカット品を扱う販売店なら、スリーブ用など少量の用途にも対応しやすいでしょう。

呼び径200(外径216mm)の用途

呼び径200は近似内径が約194mm、肉厚10.3mmです。導水・送水の幹線、工場やプラントの用水、農業用水の本線、雨水調整池まわりの配管、ポンプ場の吸込・吐出といった大容量の用途が中心になります。放流管や大口径のさや管としても使われます。

JIS K 6741では呼び径300までVPが規定されていますが、実際の流通では200が現実的な上限と感じる場面が多いはずです。これより大きな口径では、ダクタイル鋳鉄管や鋼管、大口径用の別規格へ切り替わっていきます。

呼び径200の商品紹介

呼び径200は4m1本で約40kgになり、個人宅への配送を受け付けない販売店が少なくありません。法人・現場渡しが前提で、荷下ろしの重機や人員も必要です。少量でよいならカット品や1m単位の短尺を扱う店を探すのが現実的な選択になります。

VPパイプの施工で注意すること

VPは接着剤を塗って差し込むだけという手軽さが魅力ですが、だからこそ省略されやすい工程があります。漏水や割れといったトラブルの多くは、切断と面取り、差し込み量、そして熱による伸縮の見込み不足が原因です。ここでは口径が大きくなるほど影響が大きくなる4つのポイントを整理します。どれも作業時間にすればわずかな手間です。

切断は直角に、面取りは必須

管はまっすぐ直角に切断し、端面をリーマーや面取り工具で処理します。斜めに切れていると接着面に隙間が生まれ、面取りをしていないとエッジが接着剤を掻き取ってしまいます。地味な工程ですが、漏水対策としては最も効果が高い部分です。

TS接合は奥まで押し込まない

TS継手の受口はテーパ状になっており、管が自然に止まる位置(ゼロポイント)に受口長さの約3分の1を加えた深さまで入れば、実用上十分な耐水圧強度が得られるとされています。強引に奥まで押し込むと無理な応力が残り、かえって破損の原因になります。

接着剤の種類と塗布量も、仕上がりを大きく左右する要素です。管種ごとに適合する接着剤が決まっているので、塩ビ管用接着剤の種類と選び方で確認しておきましょう。

熱による伸縮を見込んでおく

塩ビ管の線膨張係数は7×10⁻⁵/℃です。長さ10mの直管で温度差が30℃あると、計算上は約21mm伸び縮みします。鋼管と比べて数倍大きい値なので、長い直管区間では伸縮継手を入れるか、支持方法で逃げを作る配慮が欠かせません。

直射日光と低温への対策

直射日光が当たり続けると、日向側と日陰側の温度差によって管に反りが出ます。露出配管では塗装や保温材で覆う、支持間隔を詰めるといった対策を取りましょう。

また塩ビは低温になると衝撃に弱くなります。寒冷地や冬季の施工で不測の衝撃が想定される現場では、耐衝撃性を高めたHIVPへの切り替えを検討してください。切断工具は口径によって変わるため、塩ビ管の切断・加工におすすめの道具も参考になります。

塩ビVPパイプのよくある質問

最後に、VPパイプについて現場やネット上で繰り返し聞かれる質問をまとめました。サイズ選びと規格の読み替えに関する疑問が中心です。ここまでの内容の確認としても使えるので、気になる項目から目を通してください。

VP管に給湯を流してもいいですか

使えません。VPの使用温度は5〜60℃が目安で、給湯温度では強度が大きく低下します。給湯配管には連続使用85℃程度まで対応する耐熱性のHTVPを選んでください。

VP管を排水に使っても問題ありませんか

性能上は問題ありません。無圧の排水にVPを使うのは過剰品質になりますが、露出配管や浅い埋設、車両荷重がかかる位置では強度を目的にあえてVPを選ぶことがあります。ただし継手は用途に合った系統で揃えてください。

VPとHIVPはどちらを選ぶべきですか

通常の環境ならVPで十分です。寒冷地や冬季の施工、地震や外部衝撃のリスクが高い箇所では、濃紺色のHIVPが向いています。HIVPは接着剤もHI用の専用品になる点に注意しましょう。

呼び径から外径を知る方法はありますか

計算では求められないので、表で覚えるのが確実です。よく使うものだけでも、40は48mm、50は60mm、75は89mm、100は114mm、150は165mm、200は216mmと押さえておくと現場で困りません。VPとVUで外径は共通です。

1mや2mの短尺はどこで買えますか

ネット通販やホームセンターで扱われています。とくに呼び径40・50・100は短尺の品揃えが豊富です。カット販売に対応した専門店なら、呼び径125以上でも必要な長さだけ手配できます。

まとめ

塩ビVPパイプは、呼び径40から200までのどこを選ぶかで役割が大きく変わる資材です。最後に判断の要点を整理しておきます。

サイズ選びの要点

  • 呼び径40・50は住宅設備と農業・DIYの常用サイズ
  • 呼び径65は在庫が薄いため納期の確認が必須
  • 呼び径75・100は建物の主管クラスで流通量も多い
  • 呼び径125は肉厚ほぼ同等で断面積が約1.5倍になる狙い目
  • 呼び径150・200は搬入計画と配送条件を先に確認する

規格と施工の要点

飲み水が通る給水配管には必ずJIS K 6742適合の水道用VPを選び、一般用のJIS K 6741品と混同しないことが大前提です。施工面では直角切断と面取り、差し込みすぎない接合、そして線膨張係数7×10⁻⁵/℃による伸縮の見込みという3点を守れば、大きなトラブルは避けられます。

あわせて読みたい記事

サイズが決まったら、次は継手と接着剤の選定に進みましょう。VU側との違いをもう一度整理したい方は塩ビVUパイプの解説記事へ、塩ビ管全体の種類を俯瞰したい方は塩ビ管 VU・VP・HIVP・HTVPの解説へお進みください。必要なサイズと規格が明確になれば、材料手配で迷うことはなくなります。

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